こんにちは、修繕の寅さんの富川です。
今回は雨漏れ補修事例です。由緒ある神社からのご依頼を受け調査に伺うと、拝殿の唐破風銅板屋根と本葺き瓦屋根との取り合い部分の谷樋水下にあたる軒天井に雨染みが出ていました。漏れている箇所がわからなかったことと、雨染みが外部に出ていたということもあり、すぐに調査を依頼せずにしばらく様子を見られていました。
施工前、屋根・雨漏り箇所の状態
写真①②のように拝殿の唐破風銅板屋根と本葺き瓦屋根との接合分にあたる谷樋水下の裏側にあたる軒天井が雨漏りしていました。以前に補修工事を行いましたが、雨の強弱や風向きなどにより、雨漏りの発生が変わる状況でした。写真③は軒天井に雨染みがでている箇所になります。
写真①②の丸部分からの雨漏りだと想定し、補修工事をしました。
施工内容
写真①の施工状況
瓦捲り、板金取り外し
写真①の丸部分から雨漏りの可能性があり、銅板部分を板金工に確認してもらうため、銅板屋根棟部分と本葺き瓦部分の取り合いを捲りました。
板金を外すと、下にも板金が施工してありました。下の板金には穴など雨漏りの可能性があるところは見当たらず、落ち葉などを掃除し元の位置に取り外した板金を復旧しました。
瓦復旧作業
写真⑥谷樋の水下部分と野地の接合部に、雨が戻って中に入らないようにコーキング処理をしました。
写真⑦板金と野地の接合部分に、防水テープを張り隙間からの雨漏りを防ぎます。
写真⑧
雨が戻らないようにシーラーを張り、葺き土にはシルガードを使用して、土葺き工法で葺いてありましたので、既存の平瓦と高さを合わして平瓦を葺きなおしました。
写真②の施工状況
瓦捲り
葺きなおす範囲まで本葺き素丸を捲ります。
谷部分の平瓦を捲り、野地を確認します。
野地表面に水がまわり、土居葺き材料(さわら)が朽ちていましたが、野地板の被害は少かったのがせめてもの救いでした。
瓦復旧作業
写真⑭ライナールーフィングを下葺きし、谷樋と野地接合分の隙間から浸水しないように防水テープで止めます。
写真⑮縦一列に対して、平瓦を一枚追加して流れ方向の長さを延長します。
写真⑯雨漏りしていた箇所の谷瓦部分に、平瓦を追加し谷樋に掛かる瓦の幅を増やしました。
写真⑰本葺き素丸瓦も一列に対して一本追加して、谷瓦の幅を延長しました。
まとめ
弊社は106年以上、瓦を施工させて頂いている実績ある会社です。社寺仏閣の雨漏りなどのお悩みや、和瓦の葺き替えや補修工事などは、【瓦寅工業株式会社】にお任せ下さい。連絡をくださればすぐに【修繕の寅さん】担当者が伺います。
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富川徳次
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