こんにちは!修繕の寅さんの南 力也です。
本日ご紹介するのは、和瓦の棟の積み替え工事事例のご紹介です。
今回は棟から雨漏れがしていたので、その原因と棟の内部状態も一緒にみていきたいと思います。
まず棟って何!?ってなる方もいますので簡単にご説明!!
屋根の形には大きく2つに分けて切妻屋根、寄棟屋根があります。そのどちらの屋根にも共通しているのが、「棟」になります。
「棟」にも2種類あって、陸棟と隅棟です。今回の工事では隅棟の積み替え工事でした。
屋根の形【陸棟と隅棟】
調査時の棟の状態と雨漏れしていた原因
和瓦の棟からの雨漏れがすごく多く、一番の原因は棟に積まれている熨斗(のし)瓦の勾配が取れておらず、雨水が建物内部に侵入し、雨漏れしているケースです。その他にも棟際に葺かれている桟瓦の入りが浅いと雨漏れになるケースもあります。今回の棟は熨斗瓦の勾配が取れておらず、雨漏れしているケースでした。
:知識・情報でもお伝えしています。「熨斗の勾配が緩いと雨漏れに繋がる」
和瓦の棟の積み替え工事事例
棟積み替え前の内部状態
棟の内部には土があり、本来は経年劣化で土が乾いて白っぽくなっているのですが、今回の工事では、土の色が変わっているのがわかります。
雨水がまわっている証拠ですね。雨水の流れる道が出来てしまうと、ちょっとした雨水でも建物内部に入る事もありますので、注意が必要ですね。。。
棟積み替え工事
・強力金物、棟木取り付け
現代の工法では当たり前になりますが、最後に伏せる棟役物(素丸)をビス留めで固定するために、受桟(棟木)を入れます。
その受桟(棟木)を支えるのが、強力棟と言われる金具になります。
・熨斗瓦緊結
土葺き時代の熨斗瓦は緊結されていないのが当たり前でしたので、台風や地震でズレ落ちているのを、良く目にします。そして緊結をしていない事で、熨斗瓦に勾配をつける事ができず、必然的に緩くなるので、結果的に時間が経過すると雨漏れに繋がっていると言う事です。※熨斗瓦を緊結しないで勾配をつけると、早期でズレてくる可能性があります。
現代では一枚一枚緊結しているので、正しい熨斗瓦の勾配をとる事ができるので、雨漏れもおこりません。
・素丸ビス留め
現代工法では当たり前の工法になります。熨斗瓦の緊結、役物のビス留めをする事で、台風や地震にも強くなり、安心です。
工事費用
・地域:K様邸 堺市
・棟のm数:隅棟1本 5m
・仕様:棟積み替え(熨斗3段)、瓦再利用
・工事費用:6万円 ※仮設足場費用等は含んでおりません。
まとめ・お問い合わせ
今回のような棟からの雨漏れはすごく多いです。建物内部の天井などに雨染みが出てなくても、雨漏れがしている事もあります。近年では台風や地震といった災害などで、熨斗瓦がズレ落ちて危険な思いをされている方も多く、棟の積み替え工事をされる方も非常に増えてきております。
ですので、「何か起こってから」ではなく、「何か起こる前に」しっかりとした対策、施工をする事が大切になります。
修繕の寅さんでは、お客様の要望をお聞きし、ご提案をさせて頂いております。
屋根の事などで、気になる方はぜひお気軽にご相談下さい!!
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