こんにちは!修繕の寅さんの南 力也です。
今回ご紹介するのは、長屋物件の葺き替え工事です。既存屋根は和瓦が葺かれており、新しくリッジウェイ(シングル材)に葺き替えました。長屋物件ということもあり、お隣の屋根との境界線部分の納まりなど、見栄えはもちろんですが、防水処理の徹底も行った工事となりました。
屋根施工事例
施工前
大屋根は釉薬和瓦が土葺きで葺かれておりで瓦のズレや瓦欠けなどがあり、アンテナも台風の影響で倒れていました。下屋根はいぶし和瓦で土葺きで葺かれており、ズレ落ちてきている様子が見受けられます。
瓦めくり~ルーフィング
瓦めくり後、野地合板t=12(構造用合板12㎜)を増し貼りし、ライナールーフィング(田島ルーフィング株式会社)の防水紙を貼っていきました。
新設リッジウェイ葺き
壁際、取り合い部分に捨て板金を仕込み本体を葺く前にコーキングを打ちます。その際本体は肩落としといって、少し斜めに切る事が重要です。※肩落としをせずに葺き上げると雨漏れに繋がる恐れがあるので、注意が必要です。
屋根境界線部分の納まり
施工①
屋根境界線部分の最終仕上げは5寸紐丸を伏せる事を見据えて、下地の受桟をお隣の屋根瓦高さと調整していき、雨押えを取り付け後、防水テープで蓋をしました。それにより、雨水が入る事もありません。
施工②
お隣の屋根瓦には南蛮漆喰(シルガード)を塗り、5寸紐丸を伏せていきます。5寸紐丸はビス留めしていますので、強風で飛んだり、ズレる事もありません。
仕上がり
屋根境界線部分と棟の取り合いは板金を加工して納めています。
一部塗装工事・壁際
・庇板金・・・既存の庇板金はさびが酷い状態でした。ケレン作業をかけ、錆止めを塗り、上塗り2回させて頂きました。
・破風板金・・・こちらも庇板金同様に錆が酷い状態でしたので、ケレン作業をかけ、錆止めを塗り、上塗り2回させて頂きました。
・壁際・・・お隣との屋根境界線部分に壁際があり、既存が土壁の上から木壁にしていましたが、劣化により木が腐食し、土壁が見えていたりしていました。そのままにしておくと雨が入る恐れがありましたので、板金で綺麗に納めていきました。
工事概要
・地域:大阪市生野区 M様邸
・屋根面積:長屋屋根(大屋根・下屋根) 60㎡
・仕様:釉薬和瓦土葺きからリッジウェイ (境界線部分施工含む)
・費用:約80万円 ※仮設足場、塗装費用等は含んでおりません。
まとめ・お問い合わせ
今回のように修繕の寅さんでは長屋物件などの工事しづらい屋根の葺き替え工事も対応しており、お隣の屋根にも迷惑が掛からないように細心の注意を払って工事し、工事前には必ずご挨拶も兼ねて、お隣のお施主様とお話しさせて頂いております。
屋根葺き替えのご相談や塗装等に関しましても、気になる方はぜひ一度ご相談下さい。
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