こんにちは、修繕の寅さんの富川でございます。
今回は和瓦屋根での雨漏りの原因となる経年劣化や施工などをお伝えします。
例えば、谷樋にかかる瓦の幅が少なかったり、壁際の熨斗瓦の下になる桟瓦の割付けが悪かったりと様々な原因があります。
【他にもこんな原因が・・・】
・ラバー工法などでコーキング処理を間違った箇所に打っている。
・棟幅が広く、熨斗瓦の勾配もなく、雨水がまわってしまっている。
雨漏れする原因は他にもたくさんありますが、丁寧な施工をする事で、雨漏れしない丈夫な屋根にできるのです。
雨漏れの原因と施工方法を説明
谷樋にかかる瓦の幅について
使用してる板金の幅は谷芯(中心)から200㎜です。
約半分(100mm)の位置まで瓦を葺きます。瓦のかかり幅が短くなると谷樋に流れる雨水が野地のほうに回ってしまう場合があります。また瓦の働き幅を広げて谷芯まで葺く場合もありますが、谷瓦の安定が悪くなるために、写真のような納まりが望ましいと考えております。
【チェックポイント】
谷瓦の重なる部分に銅線で緊結していき、瓦が自重で下がらないようにします。
棟幅について
棟木が入る幅(40mm)をあけて桟瓦をカットし、葺きあげます。
【チェックポイント】
熨斗三段積みの標準棟幅は約270mm位で、棟の中に水が入ったとしても桟瓦に水が流れるように棟際に桟瓦をカットし、葺き上げています。
壁際の熨斗瓦について
壁際の熨斗瓦の先端が、青線の位置にくれば桟瓦の谷部分になるので水の流れがスムーズになりますが、赤線の位置に先端がくると、瓦の中に水が入る可能性があるので、桟瓦の割付けはよく考えなければなりません。
【チェックポイント】
桟瓦の谷部分に雨水が流れるように、瓦の割り付けを考えて施工する
桟瓦のズレ止め方法
ラバー工法とは
数十年前にラバー工法での補修が流行りましたが、写真のように谷部分へコーキングをしてしまうと、瓦の中に入った水の流れを止めてしまい、雨漏りの原因となります。
土葺き工法では葺き土と瓦が接している部分の土が経年劣化で痩せてしまい、全体的に瓦がズレてくるため、それを防ぐため瓦の桟山にコーキングをすると雨水の流れを止める事もございません。
【チェックポイント】
桟瓦がズレた状態でコーキングを打ってしまうと、瓦がズレた状態で固定されてしまうため、ラバー工法を行う前は必ず桟瓦のズレを戻し、桟山にコーキングを打ちます。
ビス止め工法
修繕の寅さんでは、瓦のズレ止めにパッキン付きビスを使用し、留め付けることもあります。他の箇所でも、額縁と呼ばれる軒先やケラバにもビス止めをし、瓦のズレ防止しております。
【チェックポイント】
パッキン付きビスを使用する事で、瓦のズレ防止や強風などで瓦が飛ばない状態にしています。
まとめ
和瓦屋根の雨漏りに繋がる事例を紹介していきましたが、水の流れを考慮し施工する事で雨漏れを防ぐ事ができます。
修繕の寅さんでは様々な状況を考慮し施工しております。
屋根のお悩み、ご相談は是非とも【修繕の寅さん】までご連絡下さい。
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富川徳次
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